絶対湿度が低いほどインフルエンザウイルスの活性が高くなることは、様々な研究データから明らかにされており、気温が低下する冬季に感染リスクが高くなることは一般の方々も良くご存知の通りです。
警戒レベルは、絶対湿度が7g/m 3以下で、手指や唇が乾燥してひび割れるなど体感的にも空気が乾燥してカラカラであることが実感できるレベルです。
ただ、新型コロナウィルスに関しては不明な点も多くあることから、 楽観的に夏には感染が治まるという事が疑問視されています。
本稿では、以下に、飛沫及び飛沫核を介した感染対策に有用だと思われる情報を整理しました。
これは実験データですが、実際の生活環境に置き換えてみても、 11. 気象庁による向こう1か月の気象予報によれば、全国的に前半は気温の変動が大きく、5月中旬頃から気温は平年並みか高くなる見込みのようです。
また、絶対湿度が高いことは、第3回のコラム(マスク)でも述べた通り、感染経路であるヒトの喉や鼻が乾燥せずに湿った状態が保たれることによって、ウイルスの侵入をブロックすることにも繋がります。
湿気が多い空間・密室では換気や除湿を心がけ、飛沫が乾燥しやすいよう人と人の距離を2mに保つ事で感染回避の可能性が高まります。
: Effects of relative humidity and particle hygroscopicity on the initial efficiency and aging characteristics of electret HVAC filter media. 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19、以下、新型コロナ感染症)の感染は、依然として収束の目処が立たない。
, "Aerosol emission and superemission during human speech increase with voice loudness" SCIENTIFIC REPORTS, Vol. CMフィルターはこの研究において作成された市販でない複合素材でのフィルターです。
理化学研究所の計算科学研究センターの資料によれば、スーパーコンピュータ「富岳」でシミュレーションしたところ、相対湿度が30%、60%、90%と高くなるにつれて、対面する前方の人に到達する飛沫の数は減り、逆に机に落ちる飛沫の数は増えていったという。
室内を漂うエアロゾル上の新型コロナウイルスの不活化の半減期は1. ただし、「新型コロナウイルス」を供試して太陽光の紫外線や湿気に弱いことを明確にしたことは、大きな意味があると思います。
室温をあげるだけならば暖房の設定温度をあげればよいのですから簡単ですし、湿度もできる範囲で上げておくだけでも、ウイルスの活動を「停止できないまでも、抑制する」効果はあると考えます。
このデータは、日本の夏季(6月~9月)の気候は、確実に新型コロナウイルスの拡散を阻止することを意味しています。
では、新型コロナウイルスの特徴はどうなのだろうか。
(2) 空気中にエアロゾルの状態で浮遊したウイルスの半減期は、1時間だったが、太陽光が加わると、1分半にまで減少した。
, "No association of COVID-19 transmission with temperature or UV radiation in Chinese cities. 人間にたとえれば、80年生きていた人が、60年で亡くなるようなイメージです。
Aerosol Science and Technology, 30: 223—234. インフルエンザ対策で指標となるのは、空気中の水分量を指す「絶対湿度」です。
2系統の変異株(デルタ株)に置き換わりが進むことが想定されることを踏まえ、人の流れを抑制するための措置等を講じる、積極的な検査戦略を実施するなど、徹底した感染防止策に取り組みます。