粟田殿が、「どうしてこのように(未練がましく)お思いになりなさったのですか。
次の帝、花山院天皇と申しき。
では、青に進みましょう。
動作の対象である花山院を敬っている。
侍ら =ラ変動詞「侍り(はべり)」の未然形、「あり・居り」の丁寧語。
動作の主体である粟田殿(=藤原道兼)を敬っている。
動作の対象である春宮(=皇太子)を敬っている。
・大鏡(鎌倉時代の歴史物語)「花山天皇の出家」:大鏡について知る。
参りて奏せむ。
今この機会を逃してしまったら、自然と支障も出てまいる にちがいありません。
かし =念押しの終助詞、文末に用いる、~よ。
作者からの敬意。
出で =ダ行下二段動詞「出づ」の未然形 させ =尊敬の助動詞「さす」の連用形、接続は未然形。
破り残し =サ行四段動詞「破り残す」の連用形 て =接続助詞 御身 =名詞 も =係助詞 放た =タ行四段動詞「放つ」の未然形 ず =打消の助動詞「ず」の連用形、接続は未然形 御覧じ =サ変動詞「御覧ず(ごらんず)」の連用形、ご覧になる。
お参りする。
花山天皇の家族関係 父親「冷泉天皇」は相当な奇人・母は若くして他界 花山天皇の家系では、父親も相当な奇人でした。
ける =過去の助動詞「けり」の連体形、接続は連用形 を =接続助詞 と仰せられけるを、 とおっしゃったのを、 さりとて(然りとて) =接続詞、そうかといって、だからといって、それにしても とまら =ラ行四段動詞「とまる」の未然形 せ =尊敬の助動詞「す」の連用形、接続は未然形。
動作の対象である贈皇后宮懐子を敬っている。