既に述べたように、主要主題を構成する動機の核となる音は、序奏部の動機と対応している。
どぉ~んっ。
第30番 作品109 作曲年:1820 難易度:8(上級上) 3楽章制のピアノソナタです。
2楽章 張り詰めた緊張感が、この楽章で、解かれるかと思っていたのだが、さにあらず。
そして静けさの中を漂ううちに、右手がやわらかい音からはっ きりとした音へと盛り上がってくるようなところに引きつけられます。
3大ソナタが作曲されたのはこの時代だとされている。
改めて考えると、その早熟さに驚いてしまう。
ベートーヴェンは「幻想曲風ソナタ」と名付けたように自由な発想での演奏を求めています。
まったくもって、天の邪鬼だ。
タイトルが劇的である方が楽譜は売れますから、そんな思いでこのタイトルを付けたのでしょう。
とても希望の持てる輝いた雰囲気が漂っている。
その後なぜかこの作品だけが「ハンマークラヴィーア」と呼ばれるようになったのでした。
弾き方の特 徴は バッハのゴールドベルクのところ() で書いたので重複しますが、少しだけ見てみましょう。
タイトルに振り回されるのは、ホントは嫌なのだが、他盤(特に、ギレリス盤)を聴いてしまうと、希望があり、幸せ感が漂っているのは明らかだ。
それがこみ上げてくるときに 速くならないところには本当に感銘を受けます。
形が変わってるわい。
ピアノという楽器の限界まで迫ったためなのでしょう。
そして 大変力強い。