そこでぼた餅をつくり、むしゃむしゃと…となるのですが、異様なのは お起こし申し上げるなという部分。
問題は、ここは「係助詞」が三つ並んでいる。
先程の「驚かす」とは意味が異なるので注意。
」と答えたので、僧たちは笑うことがこのうえ もなかった。
(これに関しては、やはり「形式:活用」ということだけでは無く、文脈・文意を考えるという部分であろう。
「な」「動詞の連用形」「そ」という構文。
一度呼ばれただけで起きたら、いかにもできあがるのを待っていたという印象を僧たちに与え、みっともないと思ったから。
概ね高校の最初でやる事が多いこの文章であるが、助動詞の理解を促す意味で大変ではあるが重要な文章ということになるだろう。
んず(むず)=推量の助動詞「むず」の終止形、接続は未然形。
僕もぼたもち好きですけどね。
」と言ったの を、この児は期待して聞いていた。
あな=感動詞、ああ、あら、まあ わびし=シク活用の形容詞「侘びし(わびし)」の終止形、困ったことだ、情けない。
「たてまつり」は上でも述べたが「 敬語:謙譲語」であり、会話をする僧が、もうひとりの(児を起こそうとしている)僧に「起こし申し上げるのはやめなさい」と言っていることになる。
その後後悔したことは言うまでもありません。
あしからず。
「悪い」と訳してはならないので注意。
/ この/児、/定めて/驚かさむずらむと/待ちゐたるに、/僧の、/「もの/申しさぶらはん。
幼き人は寝入りたまひにけり。
僕もぼたもち好きですけどね。
」とありますが、僧たちはなぜ笑ったのですか。
ける=過去の助動詞「けり」の連体形、接続は連用形。
丁寧語なので話の聞き手である稚児を敬っている。
終止形• に=完了の助動詞「ぬ」の連用形、接続は連用形 けり=詠嘆の助動詞「けり」の終止形、接続は連用形。
ぼたもち作りを手伝いもしなかった自分には、できあがったぼたもちを食べる資格がないと考えたから。