副審の一人は篠原選手の1本を、旗を挙げて示しました。
) ただ2年前に、とある番組でフランスを訪れてドゥイエ選手と一緒に(決勝戦の)VTRを見て 「内股すかし、焦っただろ?」 と聞くと 「うん、焦った」 と言っていました。
瀧本 僕らも控え室に行ったんですが、みんな遠巻きに篠原さんを見守るしかなかった。
トップアスリートの「もっと上手くなりたい」「もっと強くなりたい」という気持ちの根源にある競技への愛。
篠原 それなりに研究してきたんでしょうね。
近くで見ていた副審は篠原選手の「一本」を宣告したが、モナガン主審ともう一人の副審はドイエ選手に「有効」を与え、これが勝敗を分けた。
独特の関西弁による軽妙な語り口が人気を呼び、篠原氏はバラエティー系の番組出演が増えた。
一部の人には誤審をしたことを説明して、正式に謝罪しろという声もありますが、国際柔道連盟では審判が試合の判定について詳細などをメディアなど公の場所で説明することを禁止しているため、クレイグモナガン氏も話すことはできないのです。
シドニー五輪決勝での審判は誰でその後は? この試合の主審を務めたのは クレイグ・モナガン氏です。
日本の柔道関係者の多くは、問題の判定のあと、主審が篠原の技(内股透かし)でなく、相手のドュイエの内股を有効と判定したとまで気がつかったようである。
篠原 五輪シーズンになると、雑誌やテレビの取材に呼ばれますから、プラスマイナスを考えると銀でよかったのかもしれません 笑。
こうした篠原の姿勢は、人の信頼を集める。
機械に委ねたとしても、機械も人間の作り出したものです。
そしてその有効は篠原の内股すかしに対してではなく、何とドゥイエ選手の内股に対してだったのです。
で、日本語を大声で叫ぶだけの抗議を、審判団は問題として取上げることが出来なかった。
その後、控え室に戻って休んでいるうちに、「なんで気持ちを切り替えて、もう一回投げようと思わんかったんや」とか「俺はいままで何をしてきたんや」って気持ちが溢れてきて、涙が止まらなくなりました。
「心優しい篠原はケガをさせちゃいけないと気を遣っていた。
中村 表彰式でも、篠原さんはずっとうつむいていましたね。
195キロでした!」という言葉は、シンプルだが、トップアスリートの本質と凄みが詰まっているように感じる。
エッと思いましたよ。
日本人コーチたちは、ただ、見苦しいものに映っていた。